書庫ツアー【中之島図書館】

重要文化財の書庫ツアーです。
大阪府立中之島図書館の書庫ツアーに行ってきました
月一回の定期開催で、事前予約は不要、15時開始の15分前から整理券を配布し、先着15名です。
当日は14時35分に着きましたが、すでに10番目。開始15分前の到着では入れなかった人が多かったですね。なかなかの人気です。
ツアー前に受付でヘッドセットが配られました。おそらく美術館ツアーなどで使われている物で、狭い書庫を大人数の移動で解説員さんから離れてしまっても説明がバッチリ聞こえてナイスです♪
1904年開館の歴史ある図書館で、当初は12歳以上という貸出制限があり、なんと有料だったとか。通常本が1冊1銭、希少本が5銭で、物価はわかりませんが、大量に借りるのは勇気がいったことでしょう。まだまだ本が貴重だった時代です。

図書館の模型。
初めは真ん中の十字型の建物3階建てだけだったそうですが、後年蔵書が増え、住友の援助によって両翼の建物が増築されました。
戦災を逃れたので創建当時を偲ぶものが残っています。もともとの名称である「大阪図書館」の刻印で、
「2階入り口の自動ドアを出て2、3歩歩いたところで振り返って見上げてください」
との解説員の言葉通りにツアー後、実践してみましたら、

ありました!
開館2年で「大阪府立図書館」に名称変更したそうですから、まさに創建当時の貴重な痕跡です。
さて。
「書庫」ツアーとはいうものの、なんとなく

こういうネオバロック調なものを拝見するのかと思っていたら、
正真正銘の「書庫」ツアーでした
薄暗ーい、黴臭ーい書庫に入っていくんです。
事前の注意が3つ。
1.蔵書には触れない
2.書庫は汚いので不用意に手すりなどにもたれない(服が汚れます!)
3.職員が蔵書を探しに走り込んで来たら、速やかに道を開ける
・・・とても面白そうなツアーです
(ちなみに歴史や建築に関するツアーは毎週土曜日の午後に開催中で、事前申し込みは不要ですがこちらは有料です)
貸出カウンターの横手の扉から書庫に入ると、懐かしい匂いが漂ってきます。小学校の図書館てこんな匂いでした。古い紙の匂いです。
中之島図書館の建物は3階建てなのですが、書庫は何と5階建て。結構な角度の階段を使って行き来します。スチールの棚が整然と並べられた空間にはひたすら本、本、本。紙が変色していて、背表紙が読みづらいものも多いですが、中に見知った名作のタイトルがあったりして本好きはテンション上がります
最初に案内されたのは平成2年以前に出版された蔵書の部屋。なぜ平成2年かと言えば、平成2年以降に分類法が全国的に統一され変わってしまったからです。それまでは図書館独自の分類によっていたそう。
昔は大阪府立図書館と言えば中之島だけでしたが、1974年に東大阪市に中央図書館ができてメインの蔵書はそちらに移され、現在の中之島図書館は大阪関連とビジネスに特化しているそうです。というわけで次に案内されたのが大阪蔵書の部屋。「マンスリーよ○もと」まで置いてあったので、確かに充実してそうです。
重要文化財の書庫らしく、骨格となる鉄骨はイギリス製。今でも会社名と地名がはっきり読み取れて、頑丈なことこの上なく、震災の折にも蔵書は散乱しましたが、この鉄骨はびくともしなかったそうです。壁際に震災当時の新聞が飾ってあって、まさに「生き残ってきた」書物なのだとちょっとしみじみ。
最後に案内されたのが、寄贈図書の部屋。階段傍に机が置いてあって、そこに大阪の作家藤沢恒夫の蔵書を夫人から寄贈された「藤沢文庫」の一部が展示されていました。なんと大阪人の誇り、司馬遼太郎の直筆サイン入り献呈本と織田作之助の『夫婦善哉』の草稿
司馬遼太郎は司馬遼太郎名義のほか貴重な本名での署名、織田作之助の草稿は、書きだしが最終稿と違うということで、製本したものと並べておいてありました。
ファン垂涎の逸品ですね
司馬氏も織田氏も力強い達筆で、特に夫婦善哉の書きだしは十分に推敲された後がうかがわれてとても興味深かったです。
そのほかにも真田幸村の戦記や大坂の陣の頃の大坂城近辺の地図、家康対幸村の合戦の絵草紙、組み立てると合戦を再現できる切り絵など、これでもかのレア物件が目白押し
しかも、これらの貴重な蔵書は、開館時間内であれば閲覧可能だそうですよ。ふとっぱら中之島図書館。本当にいいんでしょうか
最後に書棚をじっくりと拝見させていただきましたが、几帳面な字で背表紙が手書きされ、分類番号がつけられ、整然と並んでいるのを見るにつけ、先人たちの後世に伝えようというアツイ気持ちに、書物の貴重さを再認識するツアーでした。
ツアー後、貸し出し登録をして帰りました。
これで全て閲覧OK
まずは、ご自慢の大阪関連蔵書から紐解いていきたいと思います
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