『我が名は鶴亭』 ~神戸市立博物館~

鶴がいっぱい。
4月に入り、あちこちの展覧会が華やかになってきました。
本日ご紹介するのは神戸市立博物館で開催中の『我が名は鶴亭』です。
18世紀の京都で人気があった黄檗宗の画僧で、若冲も大いに刺激を受けたとか。
なるほど鮮やかな色彩と細密な描写は若冲を思い起こさせます。
掛け軸が多かったですが、縦や斜めのラインを強調した構図はとてもリズミカルで、もし踊りをやっていたら相当上手かったのでは? と思われます。

落款もオシャレ。
花鳥画もキレイでしたが、個人的には水墨画がお気に入り。黄檗僧は水墨花木図を得意とする流派だそうで、大胆な筆遣いは自信に満ち溢れ、ぐいぐいと紙の上を滑っていきます。若冲と鶴亭の竹林の画が並べて展示されていましたが、墨の濃淡や構図のリズムなど共通点も多かったけれど、鶴亭がリズムを重視してディテールは幾分あっさりしているのに比べ、若冲はもう一歩描き込み、その分濃厚でした。還俗した時期はあるものの、その生涯の大半を僧侶として過ごし、おそらく世の中を少し離れたところから眺めていた鶴亭と、青物問屋の主人から中年を過ぎてようやく好きな画業に打ち込めるようになり、その分描くことに執着したであろう若冲の気質の違いが出ているのかもしれません。

ながーい線。
改めて見ていると、日本文化は縦長ですね。日本列島が長いことと関係があるのでしょうか?(笑) 着物も縦長のフォルムだし…。鶴亭も縦の線を描いている時の方が楽しそうです。
もう一つ、吉祥画ということで鶴の画がたくさんあって、それがほとんど「つがい」なのに時代を感じました。今は一人でもたくましく生きている人が大勢いて、比翼の鳥とか連理の枝とか死語になりつつあります。
長崎歴史文化博物館や神戸市立博物館蔵の作品に混じって、個人蔵も多く見受けられました。これだけ揃った展示を見るのは貴重な機会と思われます。
後期に展示がえがあり、また別の若冲が出るようなので、時間が許せば再訪したいと思います^^
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